牛タンのカロリーについて
牛タンは、ネギ塩だれなどあっさりした食べ方で食べることが多いため、あまり高カロリーなイメージはありませんが、実際はどうなのか見てみましょう。
カロリーや脂質について
牛タンのカロリーは100gあたり318kcal、脂質31.8gとされています。(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)
カルビ、ロースと比較
これはカルビとして食べられている和牛牛バラ肉100gで472kcal、脂質50.0gよりは低く、一見ヘルシーなように見えますが、焼肉店でよく食べられている輸入牛バラ肉になると100gで338kcal、脂質32.9gとなり、実はあまり変わりません。 カルビよりは赤身の多い和牛の肩ロースが293kcal、脂質26.1g。さらに脂肪が少ない和牛ヒレ肉となると100gで207kcal、脂質15.0g…ということを考えると、牛肉の部位の中では高カロリーの部類に入るようです。 ただし牛タンはスライスして網焼きで油を落とす焼肉で少しずつ食べるのがスタンダード。牛タンスライス1枚は15gから20gほどなので、一度にとるカロリーはそれほど多くないでしょう。なお牛タンのカロリーは7割以上が脂質に由来すると言われており、高脂質の食材です。
牛タンの栄養について
牛タンには、健康や美容に良いさまざまな栄養素が含まれています。良質なタンパク質がたくさん含まれているので、筋肉の修復や成長、また美しい髪や肌を作るのに役立ちます。その他、特徴的な栄養素について紹介します。
ビタミンB群
他の肉類に比べても、ビタミンB群の含有量が特に多いようです。中でもビタミンB12は「赤いビタミン」と呼ばれ、造血作用があり、貧血を防ぐ効果があります。動物性食品の中にしか含まれず、食物の中に閉じ込められたまま胃まで到達するので、胃が弱くて胃酸があまり出ない人や、胃の働きが弱い子どもや高齢者は不足しがちです。牛タンを食べると、効率よくビタミンB12をとることができます。またビタミンB3とも呼ばれるナイアシンは、脂質を分解してコレステロールを生成する働きを助けます。脂質の健康的な代謝に欠かせない栄養素です。
L-カルニチン
「機能性成分」と呼ばれ、サプリメントなどにもなっているL-カルニチンも、牛タンに多く含まれる栄養素です。筋肉や細胞の中で脂肪酸を運ぶ役割を担っていて、脂肪燃焼を促進する役割を果たします。羊肉や馬肉に多い栄養素とされていますが、牛タンにも同程度含まれています。牛タンは高脂質ですが、脂質を健康的に体の中に取り入れるこれらの栄養素が豊富なので、健康的に栄養をとることができます。
牛タン おすすめの食べ方について
牛タンと人類の関係は旧石器時代まで遡り、世界各地で食べられてきた食材。様々な食べ方があるようです。ここでは、おすすめの美味しい食べ方をご紹介します。
牛タン焼き
牛タンといえば、やっぱりこれでしょう!その旨味を最もシンプルに感じられるのが、スライスして焼く「牛タン焼き」。日本では仙台の郷土料理として有名です。はじめは珍味だったそうですが、やがて仙台から全国に広まりました。 特に赤い部分にはスジがあるため、包丁で切り込みを入れます。そのまま焼いて食べてももちろんよいのですが、仙台式の牛タン焼きは、クッキングペーパーを敷いたバットに、塩、こしょう、うま味調味料を振ります。スライスした牛タンを敷き詰め、同じ順番で調味料を振ってから容器ごとラップでくるみ、なにか重石を載せて冷蔵庫で3日ほど寝かせると、熟成されて旨味が染み込み、本格的な牛タン焼きになります。
タンシチュー
タントースト
アメリカでは19世紀に「タントースト」が流行したそうです。オープン・サンドイッチの具材にして食べる方法で、牛タンソテーにスクランブル(またはポーチド)エッグをからめ、塩コショウしてからトーストに載せて食べます。好みで炒めた玉ねぎを加えても美味しいそうです。日本のあるテレビ番組では牛タンのしぐれ煮を載せ、チーズとマヨネーズ、ネギをかけてトーストする食べ方を紹介していました。トーストひとつとってもさまざまな食べ方があるようです。
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